平成27年度 中小企業診断士二次試験 過去問演習(4回目)解答
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独学での過去問演習時の解答です。
80分間で解答し、点数はふぞろい採点です。回数は当該事例の演習回数を表しています。過去問でこれだけ書ければ本試験で合格レベル答案が作成できるということの参考になれば幸いです。
事例Ⅰ:86点
事例Ⅱ:87点
事例Ⅲ:72点
事例Ⅳ:100点
合 計:345点(ふぞろい採点)
事例Ⅰ【86点/100点】
第1問【17点/20点】
特性は①流行や人気、認知度によって市場規模が左右されやすく②参入障壁が低く海外製の廉価な製品との価格競争に陥りやすいが、③特許を取得しやすく④自社ブランドでの展開が容易である点。
第2問【20点/20点】
理由は①OEM製造で技術難度や事業に対する考え方そのものが異なるため既存事業とのシナジーが発揮できず②A社の再起がかかっていたため業務の専門化により効率を高め③利益責任の明確化と意思決定の迅速化を図る必要があったためである。
第3問【12点/20点】
課題は①グループ間の人材交流の促進②大型成型技術の別事業へのシナジーの発揮③他事業の拡大であり、事業リスクの分散化と業績の回復を図り、利益拡大を狙う。
第4問【19点/20点】
理由は①複数の事業があり事業間での公平性を保つことが困難で②長期的な視点で事業に取り組む必要があり③個人主義に陥ることを回避し④業績の低い事業の社員のモラール低下を防止するためである。
第5問【18点/20点】
①地元自治体や大学との連携強化により多様な視点を取り入れ②サービス事業に関連した研修を実施し③経験者の中途採用を行い④トップ主導で変革に取り組む点に留意し、モラールの向上と組織活性化を図る。
事例Ⅱ【87点/100点】
第1問【35点/40点】
(設問1)
ターゲット層は①高層マンション街に住み②高級志向で品質重視の③10代の子を持つ30~40代のファミリーである。理由は①人口が増加傾向のため客数増加でき②高付加価値化で低価格の総合スーパーと差別化できるため。
(設問2)
ファミリー層向けに、託児所や保育園、学習塾を誘致し、共働き世帯や教育のニーズを満たし利便性向上を図る。
(設問3)
①子連れでも入りやすい店舗づくり②子ども向けメニューの開発③共通クーポンの配布により客数増加を図る。
第2問【17点/20点】
(a)食器店
(b)
物産市来場者に対し、食品小売業と連携して①県内の農水産品・加工品に合うこだわりの食器を用いて商品を展示し②商品購入者にチラシや割引券を配布し店舗へ誘導することで、来店客数を増加し売上向上を図る。
第3問【35点/40点】
(設問1)
大手スーパーにないこだわりの県内農水産物・加工品を販売する食品小売店を誘致する。戦略は①高級志向の高層マンション住民に②店員の接客やチラシにより商品のこだわりを訴求し③大手スーパーとの差別化を図ること。
(設問2)
県や市、商店街の飲食店を連携し、高層マンションのファミリー向けにこだわりの県内農水産物を活用した食育イベントを開催する。効果は、顧客との接点が生じ関係性強化が図られ固定客化でき、商店街が活性化すること。
事例Ⅲ【72点/100点】
第1問【37点/40点】
(設問1)
鋳造工程の高い生産能力と機械加工工程と塗装工程を有し一貫生産体制を確立している点。
鋳造技術に精通した営業部が顧客と技術的な打ち合わせで要望を把握できる点。
(設問2)
メリットは①受注量の増加により稼働率を向上できる点②受注量の季節変動を平準化できる点③自動車部品生産のノウハウを獲得できる点④売上や収益の向上が期待できる点である。
(設問3)
改善策として①納期を基準に加工順を定めた全社的な生産計画を立案し②機械加工工程の処理能力で生産能力を把握し③散在する仕掛品置き場に5Sを実施し④ロットサイズ適正化により仕掛品を削減し、短納期化を図る。
第2問【9点/20点】
問題点は①機械加工工程がネック工程となっており②その結果残業が日常的に生じていること。改善策として①内段取りの外段取り化、②作業の標準化・マニュアル化③多能工の育成による応援体制構築を行い稼働率を高める。
第3問【12点/20点】
受注情報、納期情報、生産計画情報、設計情報、在庫情報、清算実施情報を活用し、情報をデータベース化し一元管理を行い、営業部、設計部、製造部がリアルタイムで共有できる納期管理を行うことで、製造リードタイムを短縮化し納期遅延を解消する。
第4問【14点/20点】
①受注量が増加傾向にある農業機械部品・産業機械部品の顧客からの軽量化、複雑形状化要求に対応するため、鋳造技術力を強化し高付加価値化による差別化を図り、②従業員の高齢化が進んでいるため、5Sの実施などにより作業環境の改善と若手人材の確保を強化し、技能承継を進め、収益を維持・向上する。
事例Ⅳ【100点/100点】
第1問【28点/28点】
(設問1)
①売上高総利益率 17.67%
②売上債権回転率 4.89回
③自己資本比率 22.12%
(設問2)
高い金属加工技術力で収益性は高いが、X社依存度高く売上債権の回収サイト長く効率性低く、借入依存体質で安全性低い。
第2問【34点/34点】
(設問1)
売上高 1,935
売上原価 1,695
売上総利益 240
販売費及び一般管理費 300
営業損益 △60
営業外収益 13
営業外費用 24
経常損益 △71
特別利益 0
特別損失 0
税引後当期純利益 △71
法人税等 0
当期純損益 △71
(設問2)
(a)
売上高の減少により限界利益も減少し、固定費を賄いきれずに営業損失を計上する。
(b)
原因は、費用構造において固定費の割合が大きいため営業レバレッジが20倍と大きく、売上変動に対し利益変動が大きい構造のため。
(設問3)
(1)2,241百万円
売上高=(1,151+100)/(1-855/1,935)=2,241.3...→2,241
(2)1,756百万円
削減後の固定費=1,935-855-100=980
損益分岐点売上高=980/(1-855/1,935)=1,755.8...→1,756
第3問【26点/26点】
(設問1)
ケース1
第×3期 19百万円
第×4期 24百万円
第×5期 24百万円
ケース2
第×3期 22百万円
第×4期 27百万円
第×5期 27百万円
(設問2)
プロジェクトZ 35.1百万円
プロジェクトE 64.8百万円 ○
(設問3)
回収期間法を計算する。
Z:1+(20-19)/24=1.041...→1.04年
E:2+(90-8.8-77.8)/109.8=2.030...→2.03年
よって、回収期間がより短いプロジェクトZを採用する。
第4問【12点/12点】
(設問1)
売上を依存することで売上変動リスクが高まる点。
(設問2)
一定の需要が存在し異なる需要動向を示すためリスク分散できる点。