平成25年度 中小企業診断士二次試験 過去問演習(3回目)解答

中小企業診断士

独学での過去問演習時の解答です。
80分間で解答し、点数はふぞろい採点です。回数は当該事例の演習回数を表しています。過去問でこれだけ書ければ本試験で合格レベル答案が作成できるということの参考になれば幸いです。

事例Ⅰ:87点
事例Ⅱ:96点
事例Ⅲ:96点
事例Ⅳ:99点
合 計:378点(ふぞろい採点)

事例Ⅰ【87点/100点】

第1問【28点/35点】
(設問1)
留意点は①商品の梱包や発送などの非コア業務は外注により効率化を図り、②蓄積してきたノウハウを活用できる宣伝広告はA社が主導的に行い市場での認知度維持を図ること。
(設問2)
留意点は①オペレーター業務は非正規社員、企画や宣伝広告業務は正規社員が担当し、②顧客に直接対応する非正規社員はA社が直接採用を行い、③売上規模に応じて増員を行うこと。以上により業務効率化を図る。

第2問【31点/35点】
(設問1)
理由は①勤務経験があるため教育コストをかけずに即戦力が期待でき②主要顧客層である中高年層と同世代のため顧客ニーズを把握しやすく顧客満足度を高められるからである。
(設問2)
施策として①オペレーター業務に関する研修による能力開発②権限移譲の実施③職場リーダー制度の導入④社内表彰制度の導入⑤正規社員登用制度の導入を講じることで、オペレーターのモラール向上を図る。

第3問【15点/15点】
理由は①組織文化や宣伝広告ノウハウを承継させ将来の幹部社員を育成し、②新たな視点で次世代を担う新商品を企画開発する体制を整えるためである。

第4問【13点/15点】
理由は①業者任せで顧客データベースに新商品開発に必要な情報が蓄積できていない②得られた情報から新商品開発を行うための社内体制が整備できていないためである。

事例Ⅱ【96点/100点】

第1問【20点/20点】
理由は①他社にはない原材料配合による柔らかい食感が顧客から支持され②贈答品や取り寄せ需要も大きく固定客が存在し③味わいを変えずに設備機械化で生産効率化できたため。

第2問【19点/20点】
①地域ブランド名を明記し②旬の食材を月替わりでビニール素材表面にデザインし③生産農家の顔写真とこだわりの生産方法をシールで貼付することで地域ブランドの確立を図る。

第3問【27点/30点】
(設問1)
競争構造は、かまぼこ全体の販売実績が20,000円増加する中で、競合Z社のシェアが56.5%から51.0%に低下し、B社のシェアがZ社のシェアを奪う形で20.5%から26.0%に拡大した。そのため好影響を与えたと評価できる。
(設問2)
Yスーパーの全店舗実績が横ばいの中で、かまぼこ全体の販売実績の増加額20,000円が水産練物全体の増加額35,000円に寄与しているため、水産練物全体の販売実績に好影響を与えたと評価できる。

第4問【30点/30点】
(設問1)
注意点は①販売サイトで十分な商品説明を行い固定客化を図ること②顧客アンケートによりニーズの収集に努め新商品開発に活かすこと③配送料の一部顧客負担により費用の低減に努めることである。
(設問2)
苺狩りや筍堀りを目的とした観光客に対し、農家と連携して旬の食材を使用した月替わりのさつまあげの試食会と販売サイトを明記したチラシの配布を行い顧客関係性を高める。

事例Ⅲ【96点/100点】

第1問【30点/30点】
(設問1)
①高速化、ダウンサイジング化に対応した新製品開発力・提案力と②製品の標準化や保安対策技術の習得による高い製品・施工品質。
(設問2)
関東工場の役割は標準仕様部材の生産拠点に加え補助部材の生産拠点と首都圏市場の物流拠点とする。対応策は①汎用加工機を導入し多品種少量生産に対応し②物流センターを設置することである。以上により顧客の低価格化や工事期間短縮の要求に対応する。

第2問【36点/40点】
(設問1)
①通信施設での調整事項や設計変更の内容を含む受注情報、②CADの使用方法や設計要素に関する情報、③顧客からの問い合わせ内容や納期に関する情報。
(設問2)
改善内容は①設計要素のライブラリー化②CADの使用方法の標準化・マニュアル化とOJTによる教育の実施③CADデータの共有化④受注情報の一元管理化である。以上により設計担当業務の生産性を向上させ、短納期化に対応する。

第3問【30点/30点】
失敗要因は①十分な市場調査を行わず顧客ニーズを把握せずに②シンプルな機能で軽量化された低価格製品と競合し③価格競争に陥ったことである。今後の留意点は①営業部を新設し顧客ニーズの把握に努め②新製品開発力や提案力を活かしC社主導で新製品を開発し③品質の高さを活かし差別化することである。

事例Ⅳ【99点/100点】

第1問【25点/25点】
①流動比率 285.00% 250.00%
②固定比率 73.33% 92.38%
③自己資本比率 54.97% 53.30%
出資により現預金が減少し短期の安全性が低下し、固定資産が増加し長期の安全性が低下し、長期借入金が増加し資本構成の安全性が低下するが、影響は小さく問題ない。

第2問【44点/45点】
(設問1)
(a)

第1期 20.0百万円
第2期 20.0百万円
第3期 20.0百万円
第4期 20.0百万円
第5期 20.0百万円

第1期 40.0百万円
第2期 24.0百万円
第3期 14.4百万円
第4期 10.8百万円
第5期 10.8百万円
(b)
①148.4百万円
②140.4百万円
(設問2)
赤字で非課税となる1期目の減価償却費が異なり2期以降の節税効果に差が生じるため。
(設問3)
(a)金融機関からの借り入れ
(b)98.4百万円

第3問【30点/30点】
大きい順に、①納品後のクレームや返品リスクに関する外部失敗コスト②検査時の不良品見逃しリスクに関する内部失敗コスト③生産時の不良品生産リスクに関する廃棄コスト④計画作成コスト。