【完全独学】中小企業診断士試験の勉強法(二次試験・不合格編)
前回の「中小企業診断士試験の勉強法(一次試験編)」に続きまして、今回は「中小企業診断士試験の勉強法(二次試験・不合格編)」です。
一次試験は7か月間の勉強で一発合格したものの、二次試験の1年目は不合格でした。
今回ご紹介するのは結果として不合格となった勉強方法なので、反面教師にしていただければ幸いです。
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使用教材
・ふぞろいな合格答案 エピソード12
・ふぞろいな合格答案 10年データブック
・2次試験合格者の頭の中にあった全知識
・2次試験合格者の頭の中にあった全ノウハウ
・中小企業診断士2次試験 世界一やさしい答案作成術
・30日完成!事例IV合格点突破 計算問題集
一次試験と同様に独学のため、参考書を活用した勉強スタイルです。参考書は一度にすべて購入したのではなく、勉強を進めるうちに必要なものを買い足していき、最終的に上記の参考書を揃えました。
二次試験を初めて受験する身としては、どの参考書も一定以上役に立つ内容だったと思います。参考書のレビューについては、次回投稿予定の「二次試験・合格編」で紹介したいと考えています。
正直なところ、一次試験を終えるまで二次試験の詳細を把握しておらず、一次試験の自己採点後に慌ててネットで情報収集しました。
勉強方法
ネットで情報収集したところ、予備校が作った問題はどう頑張っても過去問のクオリティには及ばないため、過去問を解くのが一番、という意見が多く、過去問を中心に勉強する方針にしました。
入手した参考書から、過去問11年分を解くことに決めました。
過去問を解く⇒ふぞろいで採点する⇒解説を読む⇒出来なかった原因を分析する⇒今後に生かすためにメモを残す、という方法で過去問を回すことにしました。
過去問と解答用紙はAASの過去問ダウンロードページから入手し、毎回印刷して本番どおり書き込みができるようにして解きました。かなりの印刷量になるため、プリンターのインクとコピー用紙は多めに用意しておいた方がよいです。
最初は1事例解くのに約2時間要しましたが、本番の制限時間は80分しかありません。早く80分の感覚を身につけた方が良いと考え、毎回スマホでタイマーをセットし、とにかく80分以内で解答を作成するようにトレーニングしました。
80分の時間の使い方については次回の「二次試験・合格編」で触れたいと思います。
また、一次試験同様、「勉強の成果」を“定量化”し、“見える化”することが重要と考え、「ふぞろい」での採点結果をエクセルで一覧化することにしました。
以下がそのエクセルです。上段が1周目、下段が2周目です。平成29年度はふぞろいを入手出来なかったため、採点していません。
過去問以外の勉強としては、「一次試験の知識補強」と「事例Ⅳ対策」が必要と感じ、一次試験の知識補強は「全知識」、事例Ⅳ対策は「30日完成」を使用しました。
学習スケジュール
二次試験の勉強では日ごとの学習スケジュールを立てました。
仕事やプライベートの用事で予定どおりに進捗しない場合もあるため、こまめに修正を行いました。
表の中で、「DAYS」の関数を使って本番までのカウントダウンと、「COUNTBLANK」の関数を使って本番までに解く残りの事例数を表示するようにしました。
一次試験合格後は2週間程度勉強から離れて旅行などで心身をリフレッシュしました。そのため、二次試験の勉強は8月22日から開始しました。
一次試験同様、予備校の模試は受験しませんでした。正確にいうと、受けた方が良いと思った時には既にどの予備校も申し込みを締め切っていました。
本番
模試を受験しなかったため、初めて自宅以外で事例を解くのが本番会場になってしまいました。
本番では会場の雰囲気に飲まれてしまい、タイムマネジメントが上手くいかず、悔いの残る受験になりました。
事例Ⅰでは、残り時間5分の段階で設問を2つ(100字×2)残してしまい、パニックで頭が真っ白になり、手が震えてしまいました。震える手で採点者が読めるかどうか怪しいくらいの汚い字を書き殴り、制限時間ギリギリで解答欄を埋めました。
事例Ⅱでは、事例Ⅰと同じ状態に陥りたくないとの恐怖心から、とにかく解答欄を埋めることを意識してしまい、納得性に欠ける解答をしてしまいました。
事例Ⅲでは、見たことのない設問要求(新工場の在り方)に困惑し、こんな解答で良いのだろうか、と不安になりながら解答を作成しました。
事例Ⅳを解く頃には心身ともに限界を迎え、CVPの問題で計算ミスを冒してしまいました。
総じて納得のいく手ごたえが得られず、二次試験の厳しさを痛感しました。
再現答案は当日に精神的苦痛を感じながら作成しましたが、どこにも提出しませんでした。
結果
結果は以下のとおりA/C/A/B の総合Bで不合格でした。
事例Ⅰ:65点
事例Ⅱ:47点
事例Ⅲ:60点
事例Ⅳ:57点
合 計:229点
大失敗と思った事例Ⅰが一番点数が高いという手ごたえと真逆の結果になりました。事例Ⅱは試験直後の手ごたえはそれなりにありましたが、再現答案を見返してみると点数が一番低いのも納得です。
反省点
①情報収集がおろそかだった
二次試験は独学者にとっては情報戦の側面もあると思います。正解が発表されず、80分という絶妙な時間設定の二次試験を通過するためには、積極的に情報を収集し、自ら有益な情報を見極めて取捨選択していく必要があると思います。
参考書は買い足しするのではなく、もっと早い段階で情報収集し、出費を惜しまずに役立ちそうなものを揃えておけば良かったと思いました。
模試についても試験の雰囲気に慣れるという意味では受験しておくべきだと感じました。
②勉強の絶対量が不足していた
1年目に解いた過去問は56事例と過去問を解く絶対量が不足していました。また、80分の使い方についても試行錯誤を繰り返しており、自分なりの解答プロセスを確立し定着するまでに至りませんでした。これが本番での時間配分のミスに繋がったのだと思います。
また、一次試験の理論や知識を使いこなすレベルにも至りませんでした。一次試験は与えられた選択肢の中から正解を選べば合格できますが、二次試験は「中小企業診断士となるのに必要な応用能力を有するかどうかを判定する」ことを目的として実施されるため、設問から要求される理論や知識を想起し、使いこなせなくてはいけません。二次試験は「国語の試験」とよく言われますが、ただの国語の試験ではなく診断士の試験であるからには、一次試験で勉強した理論や知識を使って解答を作成することが求められているのだと思います。
③ふぞろい採点を目的化していた
ふぞろいで採点することを目的化してしまったことも反省点です。あくまでふぞろいの採点は勉強の成果を客観的に把握するための手段であって、それ自体が目的ではありません。
また、手持ちの参考書だと平成23年度~平成27年度の過去問解説がふぞろい10年データブックのみ(10年データブックは詳細な解説が載っていない)という状況も、ふぞろい採点の目的化を助長させていたように思います。
以上の反省点を踏まえると、一次試験を予想以上にすんなり通過してしまったため、“慢心し二次試験を心のどこかで甘く見ていた”というのが不合格の真因であると思います。
二次試験・合格編についてはまた後日投稿したいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。