【完全独学】基本情報技術者・合格体験記
はじめに
私は2022年5月開催の基本情報技術者試験(IPA)を受験し、完全独学で合格しました。
この記事では、完全独学での合格体験記を紹介していきます。
基本情報技術者が気になっている人、受験しようか悩んでいる人、どう勉強していけばよいか困っている人のヒントになれば幸いです。
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基本情報技術者の概要
基本情報技術者試験は、情報処理の促進に関する法律に基づく国家試験です。
情報処理技術者試験の一区分であり、対象者像は「ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」です。
「ITエンジニアの登竜門」と呼ばれる試験です。
試験概要
「科目A(旧午前試験)」と「科目B(旧午後試験)」を受験し、その両方に合格することが必要です。
「科目A(旧午前試験)」と「科目B(旧午後試験)」は同日受験です。(別日に受験することはできません。)
科目A(旧午前試験)
・試験時間:90分
・出題形式:多肢選択式(4択)
・出題内容:知識を問う問題
・出題数:60問
・合格基準:600点以上(1,000点満点)
・CBT方式により随時実施(2022年度まで年2回実施)
科目B(旧午後試験)
・試験時間:100分
・出題形式:多肢選択式
・出題内容:技能を問う問題
・出題数:20問
・合格基準:600点以上(1,000点満点)
・CBT方式により随時実施(2022年度まで年2回実施)
試験範囲
- テクノロジ系
基礎理論/アルゴリズムとプログラミング/コンピュータ構成要素/システム構成要素/ソフトウェア/ハードウェア/ヒューマンインターフェース/マルチメディア/データベース/ネットワーク/セキュリティ/システム開発技術/ソフトウェア開発管理技術 - マネジメント系
プロジェクトマネジメント/サービスマネジメント/システム監査 - ストラテジ系
システム戦略/システム企画/経営戦略マネジメント/技術戦略マネジメント/ビジネスインダストリ/企業活動/法務
試験範囲は「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」の3つの領域に分けられます。
基本情報“技術者”の試験であるため、3つのうち「テクノロジ系」の比重が約70%弱と最も大きいです。
事前知識
受験時点ではIT系の資格は保有しておらず、テクノロジ系は中小企業診断士の1次試験科目である「情報システム」で学んだ内容程度の知識レベルでした。
ストラテジ系については中小企業診断士試験の方が内容が広く深いため、勉強の効率面ではアドバンテージになったと思いますが、そもそも出題量自体が少ないため試験ではそこまで優位にならないと感じました。
IT系の部署に所属したこともないため、以上を踏まえると一般的な社会人よりも多少の事前知識がある状態で試験勉強を開始しました。
勉強期間
2022年1月から勉強を始めました。
勉強期間はおよそ4か月間です。
使用教材・サイト
教材
TACが出版しているテキストです。基本情報技術者試験においてはややマイナーな教材かと思います。
なぜこのテキストを使用したのかというと、サブスク契約している「U-next」の保有ポイントを活用して無料で購入できるテキストがこれぐらいしか無かったからです。
保有ポイントを活用して参考書代をかけずにお得に資格取得しよう!と考えたため、このような選択となりました。
テキストの内容としては、カチっとしていて教科書的です。以下の参考書に比べると“分かりにくさ”や“とっつきにくさ”を感じる方もいらっしゃるかもしれません。私の場合はある程度事前知識があったため、試し読みした上でこの本でも大丈夫そうだと思い選択しました。
一般的に人気で評判の高い参考書は、「イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生の基本情報技術者教室」や「キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者」あたりだと思います。
サイト
こちらはFP試験でも重宝した神サイトです。情報処理技術者試験でもお世話になりました。
勉強法
科目A(旧午前試験)
基本は教材①のテキストを通読し、章末の問題集で該当箇所の問題を解くというスタイルです。
テキストを読んでインプットしたら、該当する箇所の問題を解いてアウトプットを必ず行い、インプットとアウトプットを必ずセットで行うようにしました。
教材①のテキストを2周したあたりから、サイト①の過去問道場でひたすら過去問を解きました。
最終的に教材①のテキストは3周しました。情報処理系の資格は初受験だったこともあり、テキストを1周しただけでは正直内容を理解できず、2周目でやっと理解できてきたという感覚を得ました。サイト①の過去問演習に取りかかったのは2周目を終えてからとなり、直前期に追い込む形となりました。
以下が過去問道場での演習結果です。
ご覧のとおり、最終的にはかなりの演習量をこなし正答率80%近くまで迫ることが出来ました。合格ラインの正答率は60%なので、本番もある程度自信を持って受けることができました。
科目B(旧午後試験)
科目A(旧午前試験)と科目B(旧午後試験)の受験日は2週間のインターバルをとり、科目A(旧午前試験)の試験終了後から科目B(旧午後試験)の対策に取りかかりました。(※現在は受験日をずらすことはできません。)
教材①の午後対策のページを一通り読み、サイト①の過去問道場で過去問を解いていくスタイルです。
科目A(旧午前試験)で基礎知識を固めているため、科目B(旧午後試験)の勉強は出題形式に慣れるという意味合いが大きいかと思います。
以下が過去問道場での演習結果です。
午後試験はなんといってもアルゴリズムの問題が難しいと言われています。私も科目別の過去問正答率では49.1%とかなり苦戦しました。正攻法で時間をかけて頭を使って問題を解くしかないと割り切り、あまり時間を割かずに本番勝負としました。
本番
2022年5月開催の試験を受けました。
科目A(旧午前試験):5/1
科目B(旧午後試験):5/14
※現在は受験日をずらすことはできません。
私が受験した際はCBT方式で年2回開催のタイミングだったため、開催期間内の任意の日程でテストセンターを予約し受験するスタイルでした。
科目A(旧午前試験)と科目B(旧午後試験)のどちらもテストセンターのパソコンを使った選択式問題となります。
科目B(旧午後試験)は「情報セキュリティ」「データ構造及びアルゴリズム」は必須解答で、残りの出題分野は選択方式でした。私は「データベース」「システム戦略」「ソフトウェア開発(表計算)」を選択しました。
本番で解いていく中で、「あれ?この問題は見たことがあるぞ」という問題が結構多くあり、改めて過去問を解くことの重要性を感じました。
一番の鬼門と感じていた科目B(旧午後試験)のアルゴリズムの出題も、後回しして残り時間をかけてじっくり解いたことで、それなりに解けたのではないかという手ごたえを感じました。
結果
試験終了後にすぐメールで結果が送られてきます。
6割が合格ラインなので、このラインを超えていればほぼ合格確定です。
正式な合格発表は約1か月半後の6/27でした。結果は以下のとおり合格でした。
科目A(旧午前試験):82.5/100
ストラテジ系:85%
マネジメント系:70%
テクノロジ系:84%
科目B(旧午後試験):85/100
情報セキュリティ:80%
データベース:73%
システム戦略:100%
データ構造及びアルゴリズム:72%
ソフトウェア開発(表計算):100%
※スコアレポートのデータを紛失してしまったため、印刷のスキャンデータを掲載します。